Drataでは、監査への準備と継続的なコンプライアンスに必要なポリシーを、Policiesページでまとめて管理します。ポリシーの作成から編集、承認、公開、社員の同意、見直しまでを1カ所で扱えるため、ほかの文書管理と分けて状況を追う必要がありません。このページでは、Drataでのポリシー管理の全体像として、Policiesページの見方、テンプレートから作る方法と既存の規程を取り込む方法、ポリシーの状態と準備状況への影響を説明します。
Policiesページでできること
Policiesページは、Governance → Policiesで開きます。ヘルプセンターの記事では「Policy Center」と書かれていることがありますが、同じページです。
| できること | 内容 |
|---|---|
| ポリシーの作成と取り込み | Drataのテンプレートから始める、自社のファイルをアップロードする、つないだクラウドストレージから既存の文書を取り込む |
| 内容の編集 | ポリシーの文面、添付、版の情報を更新する |
| 承認者の設定と公開 | 段階を分けた承認の流れを設定し、必要な承認が全て済んだら公開する |
| 版と状態の把握 | ポリシーごとに、下書き、承認、公開の版を1カ所で確かめる |
| 書き出しとアーカイブ | ポリシーをPDFでダウンロードする。不要になったポリシーは、監査の履歴を残したままアーカイブする |
| ポリシーの更新 | 内容を直し、変更を重要な変更と軽微な変更に分け、社員の同意を管理する |
ページには、有効なポリシーを並べるActiveタブと、アーカイブしたポリシーやほかのポリシーに置き換えたポリシーを並べるArchived or replacedタブがあります。Archived or replacedタブでは、アーカイブしたポリシーを元に戻したり、置き換えた版を確かめたり、以前の版をダウンロードしたりできます。
Policiesページを開けるのは、Admin、Information Security Lead、Workspace Manager、Policy Managerのロールのユーザーです。ほかのロールのユーザーや、ロールを持たない社員には、ナビゲーションにPoliciesページが表示されません。社員は、My Drataで自分に割り当てられたポリシーを読んで同意します。
ポリシーの詳細の画面
一覧でポリシーの名前を選ぶと、ポリシーの詳細の画面が開きます。上部に版の番号、状態、作成日、承認日、公開日がまとめて表示され、その下のタブで内容を確かめます。
| タブ | 内容 |
|---|---|
Overview | 名前、オーナー、更新期限、対象の要員などの詳細、承認の設定、マッピングされたコントロールとフレームワーク |
Policy | 今のポリシーの内容。Drataのエディターで書いたポリシーは、ここで編集する |
Controls | ポリシーにマッピングされたコントロール。Map Controlsでマッピングを加える |
Version History | 以前の版。版ごとの作成日、承認日、公開日、変更の説明 |
ポリシーの詳細のOverviewタブ。Detailsにポリシーの名前、更新期限、説明、対象の要員が並び、右にApprovalとOwnerの欄がある
承認日の欄は、承認が必要なかった版では「No approval required」、承認を待っている間は「—」と表示されます。
ポリシーを用意する2つの方法
ポリシーは、Drataのテンプレートを自社に合わせて編集するか、自社で作ったポリシーを取り込んで用意します。どちらで作ったポリシーも、同じ流れで承認、公開、同意を進めます。
| 方法 | 内容 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| テンプレートから作る | Drataが用意したポリシーテンプレートを、Drataのエディターで自社に合わせて編集する。テンプレートは、関係するコントロールとテストにあらかじめマッピングされている | 規程がまだ整っていない、またはテンプレートを土台に作り直したい |
| 既存の規程を取り込む | 自社のポリシーのファイルをアップロードするか、Drataのエディターに書き写して、カスタムポリシーとして作る。Drataのテンプレートを置き換えると、テンプレートのマッピングを引き継げる | 既に自社の規程があり、その内容と体裁を使い続けたい |
テンプレートの使い方と置き換えの考え方は、ポリシーテンプレートを自社の規程に合わせるで説明します。
カスタムポリシーを作る
ポリシーを作れるのは、Admin、Information Security Lead、Workspace Managerのロールのユーザーです。
Governance→Policiesを開き、Create policyを選びます。- ポリシーの内容をどこから用意するかを選びます。
Upload policy:パソコンからファイルをアップロードする(25MBまで)か、つないだクラウドストレージ(Google Drive、SharePoint、OneDrive、Box、Dropbox)からファイルを取り込みます。Author policy in Drata:Drataのエディターでポリシーを書きます。
- ポリシーの名前、説明、更新期限、オーナー(ポリシーオーナー)を入れます。社員が同意する前に表示する注意書き(
Disclaimer)は任意です。承認の設定は、作成の後に行います。 - ポリシーに同意する要員を選びます。全ての要員、特定のグループ、要員の同意が不要なポリシーの3つから選びます。選び方は、社員への割り当てと同意で説明します。
- 必要に応じて、置き換えるDrataのテンプレートを選びます。
アップロードできるファイルの形式は、PDF、DOCX、ODT、XLSX、ODS、PPTX、ODPです。Drataのエディターで作った場合は、作成の後にPolicyタブで内容を書き、書き終えたら下書きを確定して承認に進めます。
【注意】 ConfluenceやBambooHRなどの外部のポリシー管理ツールをつないでいると、Drataでポリシーを作ったり、テンプレートを置き換えたりできません。この場合は、作成の代わりに
Import external policyが表示されます。外部のツールで管理する場合の扱いは、外部の文書管理ツールとの連携で説明します。
ポリシーの状態
ポリシーは、次の状態を順に進みます。
| 状態 | 意味 |
|---|---|
Draft | 作成中、または編集中 |
Needs approval | 必要な承認を待っている |
Ready to publish | 承認が全て済み、公開できる |
Published | 公開済みで、有効なポリシー |
Archived | 有効ではないが、監査のために残している |
状態によって、誰が編集できるかが決まります。
| 状態 | 編集できる人 | 編集したときの動き |
|---|---|---|
Draft | Policiesページを使えるユーザー(読み取り専用の権限が有効な場合を除く) | 確定するまで自由に編集できる |
Needs approval | 誰も編集できない | 承認の間はロックされる。承認者は承認するか、変更を依頼する |
Ready to publish | ポリシーオーナーだけ | 新しい版ができる。変更が重要か軽微かを選ぶ |
Published | ポリシーを書き込める権限のあるユーザー | 新しい下書きができる。公開中の版は、置き換わるまで有効なまま |
公開中のポリシーを直すときは、変更を重要な変更(Material changes)と軽微な変更(Non-material changes)のどちらかに分けます。重要な変更は承認をやり直し、公開すると大きい版の番号が上がり(v1.0→v2.0)、要員にもう一度同意を求めます。軽微な変更は、ポリシーオーナーがすぐに公開でき、小さい版の番号が上がります(v1.0→v1.1)。承認と公開の流れはポリシーの承認と公開、版の管理はポリシーの見直しと版の管理で説明します。
準備状況への影響
コントロールにマッピングしたポリシーは、公開された版があれば有効、なければ無効として扱われ、コントロールの準備状況に効きます。ポリシーを作っても、承認と公開を済ませるまでは準備状況を上げません。
| 状況 | 準備状況への影響 |
|---|---|
| マッピングしたポリシーが公開されている | 準備状況を下げない |
| ポリシーが公開されていない | コントロールが準備未完了(Not Ready)になる |
| テンプレートを、まだ公開していないカスタムポリシーで置き換えた | 置き換えはすぐに効くため、公開するまで関係するコントロールがNot Readyになることがある |
| ポリシーがどのコントロールにもマッピングされていない | ポリシーが準備完了と扱われない |
ポリシーのコントロールへのマッピングは、証跡とコントロールのマッピングで説明しています。準備状況の考え方は、コントロールの準備状況で説明しています。
【運用のポイント】 ポリシーを公開しても、それだけで監査のコントロールの要件を満たすわけではありません。ポリシーは期待される行動を定めるもので、監査人は、その通りに運用されている証拠を求めます。例えばシステムのアクセス制御のポリシーであれば、アクセスの申請と承認の記録、入社と退職のチェックリスト、チケットやログなど、実際の運用を示す証跡もコントロールにマッピングします。
ポリシーに関わる役割
| 役割 | できること |
|---|---|
| ポリシーオーナー | ポリシーの作成、編集、公開。承認の取り消し。オーナーだけが公開できる |
| 承認者 | 割り当てられたポリシーの承認と、変更の依頼 |
Policy Managerのロール | Policiesページでのポリシーの閲覧、ダウンロード、作成、編集。Tasksページでのポリシーの更新のタスク |
ポリシーオーナーには、担当のポリシーが割り当てられたときや、ほかの人に更新されたときなどにメールが届きます。通知の設定は、通知の設定で説明しています。ロールの全体像は、ロールと権限の設計で説明しています。