SafeBaseは、画面からの操作のほかに、APIやWebhookなどで社内のほかのシステムとつなげられます。セキュリティーとコンプライアンスの文書を管理している別のシステムと文書をそろえたり、Trust Centerでの出来事をきっかけにほかのツールで作業を自動で始めたり、SafeBaseのデータをデータウェアハウスで分析したりできます。このページでは、SafeBaseをほかのシステムとつなぐ方法として、SafeBase APIでの文書の管理、Webhookによる通知、データウェアハウスとの同期、AIのアシスタントからSafeBaseの情報を使うMCPのサーバーを説明します。
つなぎ方の使い分け
| 仕組み | 内容 |
|---|---|
| SafeBase API | プログラムから、SafeBaseのアカウント、文書、ナレッジベース、アクセス申請などを照会し、管理する |
| Webhook | Trust Centerで特定の出来事が起きたときに、指定したURLにデータを送り、ほかのツールの自動化を動かす |
| データウェアハウスとの同期 | SafeBaseの主なデータを、自社のデータウェアハウスに定期的に送る |
| SafeBase MCPサーバー | AIのアシスタント(Claude、ChatGPT、CursorなどMCPに対応したもの)から、普段の言葉でSafeBaseの内容を検索し、管理する |
| ベンダーのTrust CenterのMCP | アクセスを付けられたほかの会社のTrust Centerを、AIのアシスタントから読む |
Drata側のAPIとMCPは、Drata APIとMCPで説明しています。
SafeBase API
SafeBase APIを使うと、組織のSafeBaseをプログラムから照会し、管理できます。SafeBase APIは、一部のプランで使えます。ご契約のプランで使えるかどうかは、正規販売代理店(デジタルアクセルズ)にご相談ください。
APIキーを作る
APIキーは、SafeBaseのAdminのロールのユーザーが作ります。
- SafeBaseの
Settingsを開き、下にスクロールしてAPI Keysのセクションを表示します。 Add API Keyを選びます。Descriptionの欄に、キーを見分けるための分かりやすい名前を入れます。- 表示されたキーをコピーし、安全な場所に保存します。キーは二度と表示されません。
SafeBaseのSettingsのAPI Keysのセクション。Add API Keyでキーを作る
APIキーは、同じAPI Keysのセクションからいつでも停止できます。
使えるエンドポイント
| 対象 | できる操作 |
|---|---|
| Accounts | アカウントの取得、作成、削除、編集 |
| Account Members | アカウントメンバーの検索、追加、削除、通知 |
| Documents | 文書の作成、取得、更新、削除。新しい版のアップロード。文書の種類の取得 |
| Knowledge Base | ナレッジベースの項目の検索、作成、更新 |
| Requests | アクセス申請の取得、承認、拒否 |
| Organization | 組織の設定の表示と取得 |
| Portals | 製品の表示と取得 |
| Questionnaires | 質問票のアップロード |
| Trust Center Updates | トピックの作成、取得、一覧、更新、削除。更新情報の作成、取得、編集、削除 |
| Products | 製品の表示と取得 |
| Tags | タグの取得 |
詳しい使い方と例は、SafeBase APIのリファレンスにあります。
APIで文書を管理する
セキュリティーとコンプライアンスの文書は、専門的なシステムに分散して保管されていることが多く、そうしたシステムには既製のファイルの連携がないこともあります。SafeBaseの文書のAPIを使うと、それらのシステムとSafeBaseをつなぎ、複数のシステムでファイルを管理しなくても文書をそろえておけます。文書の追加、差し替え、削除をプログラムから行えます。
新しい文書のアップロードは、安全のため、ファイルのデータを直接APIに送らず、次の3つの段階で行います。
POST /documents/uploadのエンドポイントを、ファイルの情報(名前、大きさ、種類)を付けて呼び出します。一時的なfileIdと、安全なアップロード先のsignedUrlが返ります。- ファイルの本体を
signedUrlに送ります。前の段階の応答で示されたヘッダーを付けます。 fileIdを付けてPUT /documents/uploadを呼び出します。これで、SafeBaseに文書の記録が作られます。このとき、文書に任意で情報(メタデータ)を加えられます。
既存の文書を差し替える場合(例えば「Security Policy v1」を「Security Policy v2」に替える場合)も、同じ流れで行います。新しいファイルをアップロードし、PUT /documents/uploadの要求の本文に、上書きする既存の文書のIDをreplacementDocumentIdとして入れます。これで、元の文書のIDと履歴を保ったまま、中のファイルだけが入れ替わります。重複した記録ができたり、既存のリンクが壊れたりしません。
不要になった文書は、DELETE /document/{id}の{id}を文書のIDに替えて呼び出すと、Trust Centerから完全に削除されます。
画面で文書を扱う方法は、文書の掲載と透かしで説明しています。
Webhook
Trust CenterのWebhookを使うと、Trust Centerで特定の出来事が起きたときに、ほかのツールの自動化を動かせます。Zapierなどの中継のサービスや、Webhookを受け取れるものならほぼ何でもつなげられ、通知や自動化を組み立てられます。
ヘルプセンターでは、次のような使い方が挙げられています。
| 使い方 | 例 |
|---|---|
| 通知 | ユーザーがNDAに署名したときに、Slackの特定のチャンネルにメッセージを投稿する。SOC 2のレポートが閲覧やダウンロードされたときに、Microsoft Teamsでメッセージを送る |
| 作業の作成 | Trust Centerへのアクセスの申請があったときに、ClickUpやAsanaにタスクを作る。質問票が提出されたときに、既存のプロジェクト管理のツールにタスクを作る |
| 記録 | 新しいアクセス申請を、Googleのスプレッドシートに記録する。クリックラップ方式のNDAの記録を、DropboxやBoxに保存する |
| 監査の記録 | ファイルのダウンロードなどの出来事を、SIEMのツールに送って監査の記録にする(例:SplunkのHTTP Event Collector) |
| そのほか | 承認の依頼の振り分け、アクセスの出来事のデータウェアハウスへの同期、CRMの更新の開始、社内のチームへの質問票の動きの通知 |
Webhookを設定する
- SafeBaseの
SettingsのIntegrationsタブを開き、Dataのセクションに進みます。 Connectのボタンを選びます。Add Endpointのボタンのある画面が開きます。Event Catalogタブで、全ての出来事と、Webhookに送られるデータの形式を確かめます。データは全てJSONのオブジェクトで送られます。- エンドポイントを加えるときに、WebhookのURLと、Webhookを送るきっかけにする出来事を指定します。
- 保存した後に、送る頻度の制限(レート制限)や、独自のヘッダーを設定できます。
Webhookのエンドポイントを加える画面。URL、説明、きっかけにする出来事を指定する
| タブ | 内容 |
|---|---|
Testing | テストの出来事を送り、Webhookとその先の処理が意図通りに動くかを確かめる |
Logs | 最近のWebhookの出来事と、成功したかどうかの履歴を見る |
新しいエンドポイントを初めて設定するときは、テストの出来事をいくつか送ってみることが勧められています。使える出来事の全ての一覧は、ヘルプセンターの記事「Integration - Webhooks」から開けるEvent Catalogにあります。
うまく動かないとき
| 状況 | 対応 |
|---|---|
| SplunkのHTTP Event Collectorを使う | /eventではなく/rawのエンドポイントを使う |
| 受け取る側で送信元のIPアドレスを許可したい | 許可するIPアドレスの一覧は、Svixのドキュメントにある |
| Webhookを設定するときに、送られたデータに出来事の名前がない | テストの出来事には出来事の名前が入らないため、問題はない。実際の出来事には入る |
データウェアハウスとの同期
データウェアハウスとの同期では、SafeBaseの主なデータを、Snowflake、BigQuery、Redshift、S3などのデータウェアハウスに直接送れます。最初にプログラムを書かずに接続を設定するだけで、開発の手間を省けます。データウェアハウスとの同期は、一部のプランで使えます。ご契約のプランで使えるかどうかは、正規販売代理店(デジタルアクセルズ)にご相談ください。
接続する
- データベースのホストのアドレスと、データベースの種類をSafeBaseに伝えます。
- SafeBaseが、この機能に使っているサービス(Prequel)で、組織ごとに専用のリンクを作ります。
- リンクから設定の画面を開き、データベースの種類を選んで、接続の情報を入れます。接続には、特定のデータセットやデータベースに書き込めるだけの、権限を絞ったサービスアカウントが必要です。
接続すると、次の正時からデータが同期されます。
| データ | 更新の頻度 | 例 |
|---|---|---|
| 出来事の表 | 1時間に1回 | Trust Centerの閲覧(status_page_viewed)、ファイルのダウンロード(status_page_file_downloaded)、ファイルへの反応(status_page_file_engaged) |
| オブジェクトの表 | 1日に1回 | アカウント(Accounts)、アクセス申請(Access Requests) |
表ごとの列の一覧は、ヘルプセンターの記事「Integration - Data Warehouse Sync」で確かめられます。
SafeBase MCPサーバー
SafeBase MCPサーバーは、MCP(Model Context Protocol)でSafeBaseとAIのアシスタントをつなぐサーバーです。Claude、Cursor、ChatGPTなど、MCPに対応したクライアントから、普段の言葉で、ナレッジベースの項目の検索と管理、アクセス申請の承認、承認済みのTrust Libraryの内容の取り込みなどができます。使えるのは、SafeBaseの有効な組織メンバーです。
有効にする
組織で使うには、管理者がSettings → Generative AI → MCPで、読み取り専用か、読み取りと書き込みのどちらかを有効にします。
【注意】 読み取りと書き込みを有効にすると、Trust Libraryの内容が意図せず変わるおそれを受け入れることになります。一部の操作はデータを上書きしたり削除したりします。例えば、質問票の行のAIの回答の作り直しは今の回答とコメントを置き換え、質問票の回答の編集は行のAIの回答の出典と確信度を消し、タグの削除と翻訳の削除はデータを消します。Trust Centerの内容を変える操作は、下書きの段階なしにすぐ公開されます。
AIのアシスタントに加える
SafeBase MCPサーバーのURLはhttps://app.safebase.io/api/mcpです。ヘルプセンターでは、クライアントごとに次の加え方が示されています。
| クライアント | 加え方 |
|---|---|
| Claude(claude.ai)とClaude Desktop | Customize → Connectorsで+を選び、Add custom connectorでサーバーのURLを入れて、SafeBaseにサインインする。チャットで使うときは、左下の+ → ConnectorsでSafeBaseを有効にする。TeamとEnterpriseのプランでは、先にオーナーか管理者が組織の設定でコネクターを加える |
| ChatGPT(Plus、Pro、Business、Enterprise、Edu) | カスタムのMCPのコネクターには開発者モード(Developer mode)が必要。Settings → ConnectorsのAdvancedで開発者モードをオンにし、CreateでサーバーのURLを入れて、SafeBaseにサインインする。Team、Enterprise、Eduでは、先にワークスペースの管理者が開発者モードを有効にする |
| Claude Code | claude mcp add --transport http safebase https://app.safebase.io/api/mcpを実行し、Claude Codeの中で/mcpを実行してブラウザーでサインインする |
| Cursor | ~/.cursor/mcp.json(またはプロジェクトの.cursor/mcp.json)にSafeBaseのサーバーを加え、Cursorを再起動してサインインする |
使える操作
| 分類 | 主な操作 |
|---|---|
| Ask AI | 承認済みのTrust Libraryの内容に基づいて、普段の言葉の質問に答える |
| アカウントとアカウントメンバー | アカウントの一覧、取得、作成、編集。アカウントメンバーの検索と追加 |
| アクセス申請 | アクセス申請の一覧と承認 |
| Trust Center Updates | トピックの一覧、取得、作成、更新。トピックへの更新情報の投稿 |
| Trust Centerの内容 | 製品と項目の取得。項目の名前、説明などの更新と、文書の紐づけ(すぐに公開される) |
| Content Collections | Content Collectionsの一覧、取得、作成、タグの絞り込みの変更 |
| 文書 | 文書の一覧、取得、作成、更新、アップロードの依頼の作成。短い期限のダウンロードのリンクの取得 |
| ナレッジベース | 項目の検索、一覧、作成、更新。AIの提案の取得と承認・却下、人の確認に回す提案の作成。担当者の設定、タグの一括の変更 |
| 質問票 | 質問票、シート、行の取得。行の担当者の設定と一括の割り当て。回答とコメントの更新。AIの回答の作り直し(AIQAを使う組織だけ) |
| 組織と管理 | 自分の情報と権限、組織の情報と設定、NDAの取得。組織メンバーの一覧と招待、ロールの一覧、作成、更新 |
| 参照用の情報とTrust Library Search | タグと製品の一覧、担当者の検索、タグの作成・名前の変更・削除、回答を作らずにTrust Libraryの内容を探す検索 |
ナレッジベースの提案はナレッジベースの整備、Content CollectionsはTrust LibraryとContent Collectionsで説明しています。
ベンダーのTrust CenterをAIのアシスタントから読む
ほかの会社(ベンダー)のTrust Centerへのアクセスを付けられたユーザーは、AIのアシスタント(Claude、ChatGPT、Cursor、VS Codeなど)を、MCPでそのTrust Centerに直接つなげられます。この機能は早期のプレビュー(Early Preview)です。
つなぐと、AIのアシスタントに、ベンダーの認証、再委託先、最近のペネトレーションテストのレポートの有無、コンプライアンスの状況の変化などを、普段の言葉で尋ねられます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| できること | アクセスできるTrust Centerの一覧、製品・ページ・セクションごとの構成の閲覧、認証・報告書・ポリシー・質問票・公開した更新情報の横断の検索、文書の期限付きのダウンロードのリンクの取得 |
| 読める範囲 | ウェブのTrust Centerで、そのユーザーが既に見られるものだけ。つないでも新しいアクセスは付かない。全ての操作は読み取りだけで、ベンダーのTrust Centerを変えられない |
| 前提 | Trust Centerへの承認済みの有効なアクセスがあること。まだなら、先にアクセスを申請し、メールで届く確認のリンクを選んでおく |
| URL | https://app.safebase.io/api/trust-center/mcp |
| 認証 | パスワードやAPIキーは不要。初めて使うときにブラウザーでアクセスを承認する画面(Authorize access)が開き、Trust Centerのアクセスと同じメールでの流れで承認する |
どのベンダーにつながるかは、URLではなく、接続を承認するときにサインインしているTrust Centerで決まります。複数のベンダーのTrust Centerにアクセスできる場合は、ベンダーごとに別の接続になります。接続を外すには、AIのアシスタントの設定や設定ファイルからコネクター(サーバー)を削除します。ベンダーのTrust Centerへのアクセス自体は残ります。
【注意】 接続の承認の画面は、自分で始めた接続で、画面に表示されたアプリケーションと接続先に心当たりがある場合にだけ承認してください。