SafeBaseをCRM(顧客関係管理)のシステムと連携すると、CRMの情報を信頼できる情報源として、Trust Centerのアカウントを管理できます。最大の利点は、顧客や見込み客がTrust Centerへのアクセスを得るまでの手間を減らせることです。このページでは、SalesforceやHubSpotなどのCRMとSafeBaseの連携として、連携でできることの全体像、CRMの情報でアクセス申請を自動で承認する仕組み、閲覧の記録をCRMに送る方法、Rules Engineで組める条件、設定した後の確かめ方を説明します。
連携の全体像
SafeBaseは、Salesforce、HubSpot、Microsoft Dynamics 365と連携できます。対応するCRMごとに、使える機能が異なります。
| 構成要素 | 内容 |
|---|---|
| CRMとの連携 | CRMとSafeBaseをつなぐ標準の連携 |
| Rules Engine | 標準の連携に、組織ごとに作る独自の条件を加える仕組み。Enterpriseのプランの機能で、利用者が自分で設定するものではない。SafeBaseが組織のCRMの担当者と協力して条件を作る |
| SalesforceのManaged App | Salesforceにインストールするパッケージ。Salesforceに「Add to SafeBase」のボタンを加え、Salesforceの中からSafeBaseのアカウントの作成、連絡先の招待、質問票のアップロードができる |
| 機能 | Salesforce | HubSpot | Microsoft Dynamics 365 |
|---|---|---|---|
| 自動承認(標準) | ○ | × | × |
| NDA Bypass(標準) | ○ | × | × |
| Activity Sync(標準) | ○ | ○ | × |
| Enterprise Analytics | ○ | ○ | × |
| 自動承認(Rules Engine) | ○ | ○ | ○ |
| NDA Bypass(Rules Engine) | ○ | ○ | ○ |
| 自動招待(Rules Engine) | ○ | ○ | × |
| 自動拒否(Rules Engine) | ○ | ○ | × |
| 自動取り消し(Rules Engine) | ○ | ○ | × |
| 権限プロファイルの対応付け(Rules Engine) | ○ | ○ | × |
| SalesforceのManaged App | ○ | × | × |
標準の機能は、SafeBaseのAdminが画面で設定できます。
| 標準の機能 | 内容 |
|---|---|
| 自動承認 | 申請者のメールアドレスを、CRMのアカウントの連絡先と照らし合わせ、見つかればTrust Centerへのアクセスを自動で付ける |
| NDA Bypass | 指定した項目の条件を満たす申請者に、SafeBaseのNDAへの署名を求めない。CRMで条件を満たさない申請者には、NDAへの署名を求める |
| Activity Sync | SafeBaseで起きたこと(アクセス申請、NDAへの同意、ファイルの閲覧など)を、CRMの活動の記録に書き込む。Trust Centerにアクセスを申請した人がCRMの連絡先やリードにない場合は、連絡先やリードを作れる |
| Enterprise Analytics | 売上の分析のダッシュボードを作り、顧客の種類、年間の売上、商談の段階をSafeBaseのアカウントの一覧に取り込む |
Enterprise Analyticsのダッシュボードは、閲覧状況の分析と閲覧者とのやり取りで説明します。
Salesforceとの連携
Salesforceとの連携は、一部のプランで使えます。ご契約のプランで使えるかどうかは、正規販売代理店(デジタルアクセルズ)にご相談ください。今つなげるのは、SandboxかProductionのどちらか1つの環境です。Salesforceの環境はClassicとLightningの両方に対応しています。
SafeBaseのパッケージをインストールする
連携には、SalesforceにSafeBaseの管理パッケージをインストールする必要があります。新しい版のパッケージには、連携の認証に使う外部クライアントアプリ(必須)と、Salesforceの画面に「Add to SafeBase」のボタンなどを加えるLightningのコンポーネント(任意)が含まれます。インストールはSalesforceの管理者が行い、通常は数分で終わります。
【注意】 古い版のSafeBaseのパッケージを使っている場合は、新しい版へのアップグレードが必要です。ヘルプセンターでは、古い接続は2026年7月31日を過ぎると動かなくなり、アップグレードしないと連携を戻せないと説明しています。アップグレードの後は、SafeBaseの
Settings→IntegrationsでSalesforceをつなぎ直します。アップグレードの経路は今の版によって異なるため、ヘルプセンターの「Integration - Salesforce - Installation / Migration Guide」で確かめてください。
SafeBaseとつなぐ
接続は、Adminのロールの組織メンバーだけが行えます。Salesforceの管理者が設定する場合は、SafeBaseの組織メンバーに加え、Adminのロールを割り当てます。Salesforceには、外部のアプリケーションとつなぐ権限を持つ、連携専用のユーザー(APIのユーザーやサービスアカウント)を作ることが勧められています。このユーザーは、SafeBaseの組織メンバーでなくて構いません。
- SafeBaseで
Settings→Integrations→Salesforceを開き、Connectを選びます。 New Authenticationを選びます。- 認証の名前を入力し、
SandboxかProductionを選びます。試すときは、Sandboxの環境から始めることが勧められています。 - Salesforceのログインの画面で、連携用のユーザーのユーザー名とパスワードを入力し、
Log Inを選びます。 Allow Accessの画面でAllowを選びます。Nextを選び、任意のSalesforceの構成を確かめて、Finishを選びます。連携がConnectedと表示されれば成功です。
SettingsのIntegrationsの画面で、Salesforceの横のConnectから接続を始める
【注意】 別のブラウザーやタブでSalesforceにログインしていると、連携はその時点のセッションの資格情報を自動で使います。連携専用のユーザーでつなぐには、Salesforceのセッションから全てログアウトしておきます。ポップアップが表示されない場合は、ブラウザーでポップアップを許可しているかを確かめます。
連携が実際にアクセスできる範囲は、SafeBaseの連携用のユーザーの権限で決まります。必要な権限(Account、Contact、Userなどのオブジェクトの項目)は、ヘルプセンターの記事の表で確かめます。独自の条件(Rules Engine)を使う場合は、追加の権限が必要になることがあります。
アクセス申請を自動で承認する
Salesforceとの連携をつないだ後、Settings → Accountsの自動承認の設定でIf request meets conditionsを選ぶと、Salesforceとの連携で加わる選択肢が表示されます。
| 選択肢 | 動き |
|---|---|
Contact exists in Salesforce | 申請者と同じメールアドレスの連絡先(Contact)がSalesforceにあれば、自動で承認する。その連絡先が属するSalesforceのアカウントに対応するアカウントをSafeBaseに作る |
Contact domain exists in Salesforce | 全てのSalesforceのアカウントで、申請者と同じメールのドメインの連絡先があれば、自動で承認する。その連絡先が属するSalesforceのアカウントに対応するアカウントをSafeBaseに作る |
If request meets conditionsを選ぶと、Salesforceの情報を使う自動承認の選択肢が表示される
2つの選択肢は「または」の関係で動き、両方を有効にすると、どちらかに当てはまれば自動で承認されます。どちらの選択肢も、Salesforceのアカウントがちょうど1つ見つかることを前提にしています。見つからない場合や、複数見つかった場合は、申請はAccountsのセクションの上部のアクセス申請の一覧に並び、手作業での確認が必要になります。連絡先が別のドメインのアカウントに対応付けられている場合は、Salesforceのデータを見直します。
NDAを省く(NDA Bypass)
NDAの状態を既にSalesforceで管理している場合は、Salesforceのアカウントの独自の項目と値を指定し、その値を持つアカウントの申請者にSafeBaseのNDAを求めないようにできます。この値を持たない申請者も承認はできますが、既定のNDAがクリックラップ方式のNDA、Docusign、Ironcladのどれかなら、NDAを済ませる必要があります。自動で承認された申請にも、Salesforceのアカウントに対応付けられた手作業の申請にも当てはまります。項目は、Salesforceの画面に表示される項目の名前ではなく、APIの項目の名前(通常は__cで終わる)で指定します。
活動をSalesforceに記録する(Activity Sync)
SafeBaseで起きた活動を、SalesforceのTask(ToDo)として活動の記録に書き込めます。最初につないだ時点では、全てオフです。リードがアカウントに対応付けられていれば、活動はアカウントのページにも表示されます。設定は、Settings → IntegrationsのSalesforceの行の右端の3つの点のアイコンからConfigure Salesforceを選び、右下のNextで開きます。
Salesforceの構成で、Taskを書き込む活動を選ぶ
| 活動 | 内容 |
|---|---|
| アクセスの申請 | 閲覧者がアクセスを申請した。申請者がSalesforceにない場合に、一致するアカウントがあれば連絡先を作る、どちらもなければリードを作る、活動を自動で完了にする、といった扱いを選べる |
| アカウントの作成 | このSalesforceのアカウントに対応するSafeBaseのアカウントが作られた |
| アカウントメンバーの追加 | アカウントに新しい人がアクセスを得た |
| NDAへの署名 | アカウントのNDAの手続きが完了した。NDAが締結されたことを、指定したSalesforceの項目に書き込むこともできる |
| 閲覧、コメント、ダウンロード | 閲覧者がTrust Centerを見た、項目にコメントした、ファイルをダウンロードした |
| 質問票 | 閲覧者が質問票をアップロードした、AIQAで質問票を処理している、AIQAの質問票が完了した |
SalesforceでRecord Typeの値が必要な場合は、構成の画面の上部にIDを入れると、作られる全てのTaskにそのRecord Typeが使われます。
認証をやり直す
連携の認証が途切れた場合(連携用のユーザーのパスワードの変更、権限の制限、Salesforceの大きな更新など)は、認証を更新します。Settings → IntegrationsでSalesforceの3つの点のアイコンからConfigure Salesforceを選び、ドロップダウンの横の3つの点からUpdateを選んで、連携用のユーザーでログインし直します。連携を外すには、Salesforceの行の3つの点のアイコンからDisconnect integrationを選びます。
HubSpotとの連携
HubSpotとの連携は、一部のプランで使えます。ご契約のプランで使えるかどうかは、正規販売代理店(デジタルアクセルズ)にご相談ください。Trust Centerの活動を、HubSpotの連絡先と会社のノートとして記録できます。今つなげるのは1つの環境だけのため、Sandboxで試し終えたら、本番につなぐ前に外します。
SettingsのIntegrationsタブで、HubSpotの横のConnectを選びます。- 新しい接続を作り、
Createを選びます。HubSpotにサインインしていれば、自動で接続を試みます。サインインしていなければ、適切な権限を持つユーザーでサインインします。 - 接続を承認し、
Nextを選びます。必要なら記録する活動を設定し、Finishを選びます。
HubSpotがEnterpriseでない環境では、連携用のユーザーに特権管理者(super-admin)の権限が必要です。Enterpriseの環境では、必要なAPIのスコープにアクセスできるため、特権管理者の権限は要りません。連携の画面の右上のメニューのCheck Permissionsで、連携用のユーザーが必要な項目にアクセスできるかを確かめられます。活動は、連絡先が会社に対応付けられていれば会社にも、そうでなければ連絡先だけにノートとして書き込まれます。
HubSpotとの連携では、自動承認とNDA Bypassを標準の機能としては使えません。HubSpotの標準の項目や独自の項目の値で自動承認やNDAの扱いを決めるには、Enterpriseのプランの独自のルール(Rules Engine)を使います。
Microsoft Dynamics 365との連携
Microsoft Dynamics 365との連携は、早期提供の段階です。有効にするには、SafeBaseのサポートに依頼します。SafeBaseのソリューションエンジニアリングのチームとの打ち合わせで、連携を有効にし、設定し、試します。
この連携は、Rules Engineを使って、アクセス申請の自動承認、自動拒否、NDA Bypassを行います。前提として、Trust CenterのAdminのロールのユーザーと、そのユーザーが使える、適切な権限を持つMicrosoft Dynamics 365の連携用のユーザーが必要です。連携用のユーザーは読み取り専用で構いませんが、条件に使う項目を読み取れる必要があります。
Rules Engineで組める条件
Rules Engineは、Enterpriseのプランで使える、独自の条件を組める仕組みです。SafeBaseのチームが組織のCRMの担当者と条件に使うCRMの項目の値を決め、条件を作って有効にし、組織と一緒に試します。
| 独自のルール | 内容 |
|---|---|
| 自動承認 | 顧客の種類、年間経常収益(ARR)の範囲、商談の段階などや、その組み合わせで、自動で承認する人を決める |
| NDA Bypass | 同じような条件で、承認した後にNDAを求める人を決める。Ironcladと連携していれば、Ironcladの情報も使える |
| 自動招待 | 特定の項目に基づいて、CRMのアカウントの連絡先を先回りして招待する。例えば、商談の段階が変わったときに主な連絡先を招待する。招待は1日1回送られ、ドメインのアカウントがなければ作られる |
| 自動拒否 | 特定の項目に基づいて、申請を自動で拒否する。CRMで解約済みや競合他社とされているアカウントの拒否に役立つ。拒否のメッセージも設定できる |
| 自動取り消し | 自動招待の逆で、アカウントの種類が解約に変わったときや、商談が失注になったときに、アクセスを自動で取り消す(アカウントは期限切れの状態になる) |
| 権限プロファイルの対応付け | CRMのアカウントの項目(地域など)を読み取り、アカウントやアカウントメンバーを、事前に作った権限プロファイルに自動で割り当てる |
条件は、次のように組み合わせられます。
| 組み立て方 | 例 |
|---|---|
| 連絡先ではなくドメインやウェブサイトの項目を使う | 連絡先が登録されていないアカウントが多い場合に使う |
| 「かつ」と「または」で条件をいくつでも組み合わせる | 種類が顧客であるか、NDAの締結の項目が真であれば自動で承認する |
| 承認だけでなくNDAの扱いにも独自のルールを使う | 条件で自動で承認しつつ、DocusignやクリックラップのNDAには署名してもらう |
| 否定の条件を使う | 種類が競合他社でなければ自動で承認する |
SafeBaseのチームが独自のルールを設定すると、SettingsのAccounts、NDA、自動拒否のセクションに、条件の流れが図で表示されます。
独自のルールの表示。きっかけ、条件、動作の順に流れが示される
照合するアカウントが複数見つかったとき
CRMで連絡先やそのドメインが重複していると、申請者に合うCRMのアカウントが複数見つかり、自動承認が失敗することがあります。このような場合に1つのアカウントを選ぶため、決め方(tie-breaker)を設定できます。決め方は順に当てはめられ、どれでも1つに絞れなければ、申請は手作業で確かめます。
| 決め方 | 内容 |
|---|---|
account-name-match | 申請者が入力した会社の名前と完全に一致するアカウント |
website-domain-match | ウェブサイトやドメインの項目に、申請者のメールのドメインを含むアカウント |
last-modified-date | 最も新しく更新されたアカウント |
sfdc-max-contact-count | 連絡先が最も多いアカウント(Salesforceだけ) |
sfdc-max-contact-count-by-domain | 申請者と同じドメインの連絡先が最も多いアカウント |
よく使われるのは、sfdc-max-contact-count-by-domainとlast-modified-dateの組み合わせです。同じドメインの連絡先が最も多いアカウントを選び、同数なら最も新しく更新されたアカウントを選びます。決め方を有効にするかどうかは、SafeBaseのサポートに相談します。
設定した後に確かめる
CRMとの連携を設定した後は、アクセス申請の試行(ドライラン)のツールで、期待通りに動くかを確かめます。SandboxとProductionのどちらにつないでいても、同じ手順です。
- CRMに、条件に合うテストのユーザーと、合わないテストのユーザーを少なくとも1人ずつ作ります。テストのユーザーのメールアドレスは、CRMのアカウントの連絡先で、重複がなく、1つのアカウントだけに属するようにします。
- 試行のツールを開きます。
Accountsの右上かSettingsのAccountsの右上のTest Access Request、またはアクセス申請の一覧の再生のボタン(申請の内容が入った状態で開く)から開けます。 - 名前、テストのメールアドレス、会社を入力し、
Submit Formを選びます。 - 自動承認された場合は、承認の通知と詳しい理由が表示されます。条件に合わない場合は、手作業での承認が必要というメッセージが表示されます。
NDA Bypassを使う場合は、条件の項目を持つアカウントの申請には「external」と表示され、そうでなければアカウントに割り当てたNDAの選択肢が使われることを確かめます。
【注意】 テストで同じアカウントや申請を繰り返し使う場合は、アカウントの一覧のごみ箱のアイコンでアカウントを削除し、
Accountsページの右上のView Historyで、履歴の申請も削除します。自動承認されない場合は、CRMのアカウントの重複、連携用のユーザーの権限、申請のメールアドレスとNDA Bypassの項目の値、自動承認の設定を確かめます。手作業の一覧に回った申請の感嘆符のアイコンで、失敗の種類が分かります。