モニタリングテストが失敗したら、原因を特定し、担当者に直してもらい、テストを実行し直して成功を確かめるまでが一連の作業です。失敗したまま放っておくと、コントロールが準備未完了のまま残り、監査の準備が進みません。このページでは、失敗したテストを直す手順として、検出事項から原因を特定する流れ、担当者へのチケットの割り当て、是正した後の再実行、AIの要約を是正に役立てる方法を説明します。
是正の流れ
失敗したテストの是正は、次の流れで進めます。
Monitoringページで、失敗やエラーのテストを洗い出します。- テストの詳細の画面で、検出事項やエラーの内容から原因を特定します。
- 是正の担当者を決め、チケットやタスクで作業を割り当てます。
- 担当者が、連携先のシステムの設定や運用を直します。
- テストを実行し直し、成功することを確かめます。
検出事項が自社の環境に当てはまらない場合は、是正ではなく、除外や無効化を検討します。判断の仕方は、除外と無効化の使い分けで説明します。
失敗したテストを洗い出す
左側のナビゲーションのCompliance → Monitoringで、Resultの絞り込みをFailedかErrorにします。目的に応じて、ほかの絞り込みも組み合わせます。
| 目的 | 絞り込み |
|---|---|
| 監査の前に是正が必要なテストを確かめる | Frameworkで対象のフレームワーク(SOC 2など)を選び、Failedで絞り込む |
| 特定のコントロールの準備未完了の原因を探す | Controlで対象のコントロールを選ぶ |
| 連携の不具合の影響を確かめる | Connectionで対象の連携を選ぶ |
| 是正の進み具合を追う | Ticketsで、チケットが進行中か完了のテストを確かめる |
組織全体で失敗しているテストは、ダッシュボードのTest trendsからも確かめられます。分類を選ぶと、その分類で失敗しているテストが新しい順に並び、テストを選ぶと詳細の画面が開きます。
原因を特定する
失敗とエラーでは、確かめる場所が違います。
失敗の場合
Monitoringページの一覧で、失敗したテストを選びます。- テストの詳細の画面で
Findingsタブを開きます。 - 失敗の原因になった項目(例えば、多要素認証が有効でないユーザー)を確かめます。個々の検出事項を選ぶと、詳しい内容を確かめられます。
OverviewタブのLatest resultには、テストが成功しなかった理由が表示されます。クラウド基盤(AWS、Microsoft Azure、Google Cloud)のテストでは、DetailsのView instructionsで、テストに必要な権限の案内を確かめられます。検出事項は、Download Findingsで、是正の手引き(PDF)と検出事項の情報(CSV)をまとめたZIPファイルとしてダウンロードし、担当者に渡すこともできます。
エラーの場合
Monitoringページの一覧で、エラーのテストを選びます。- テストの詳細の画面で、エラーのメッセージを確かめます。
OverviewタブのNext stepsとLatest resultに、確かめる場所の案内が表示されます。 - 必要に応じて、
Historyタブでエラーになったテストのイベントを選び、生のJSONのデータを確かめます。 - APIのトークンの期限切れ、取り消された権限、連携から届かないデータなど、よくある原因を確かめます。
エラーの多くは、連携の権限や設定の不足が原因です。クラウド基盤のテストのエラーは、クラウド基盤との連携で直し方を説明しています。連携そのものの状態は、Connectionsページで確かめます。
【注意】 エラーのテストは準備状況の計算に入らないため、放っておくと、確かめられていないのにコントロールが準備完了のまま表示されることがあります。エラーは失敗と同じように、早めに原因を取り除いてください。
チケットで担当者に割り当てる
是正の作業は、連携先のシステムを管理する担当者(インフラの担当者、IDプロバイダーの管理者など)が行うことがほとんどです。Jiraなどの課題管理のツールと連携していれば、テストの詳細の画面からチケットを作り、担当者に割り当てられます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 必要な連携 | 課題管理のツールとの連携で、書き込みの許可(Write Access)が有効になっていること |
| 作れるロール | Admin、Information Security Lead、Workspace Manager(担当するワークスペース) |
| 作る場所 | テストの詳細の画面のNext stepsのManageにあるCreate ticket、または右側のユーティリティーバーのTickets |
| 入れる内容 | 課題管理のツールで必要な項目(プロジェクト、課題の種類、要約と説明、優先度、担当者など) |
| 作った後 | チケットはテストに結び付き、テストのチケットの一覧に表示される。対応している課題管理のツールでは、状態が同期される |
ワークスペースの機能を使っている場合、テストから作ったチケットはそのワークスペースに結び付き、チケットにワークスペースの名前が入ります。課題管理のツールの側で、どの製品やチームの作業かを見分けられます。
課題管理の連携がない場合は、右側のユーティリティーバーで、タスクを作って担当者に割り当てたり、メモで経緯を残したりします。タスクの扱いは、タスクの管理で説明します。
【運用のポイント】 Jiraと連携している場合は、テストの結果が
FailedやErrorになったときに、チケットを自動的に作るルールも設定できます。失敗のたびに手作業でチケットを作る手間が省け、対応の漏れも防げます。設定は、開発と課題管理のツールとの連携で説明しています。
是正した後に実行し直す
担当者が直したら、次の定期の実行を待たずに、テストを実行し直して結果を確かめます。
Compliance→Monitoringで、対象のテストを開きます。- テストの詳細の画面の右上で
Test nowを選びます。一覧の行の「…」からTest nowを選んでも構いません。 - 結果が
Passedになったことを確かめます。結果は、通常は数分で表示されます。
Test nowはMonitoringページの機能です。Controlsページのコントロールの画面からは実行できません。複数のテストを直した場合は、一覧でまとめて選んでTest nowを実行できます。
【注意】 多要素認証や退職者のアカウントの削除を確かめるテストなど、毎日のデータの同期に左右されるテストは、
Test nowで実行し直しても、同期が済むまで結果が変わらないことがあります。連携先での変更がDrataに反映されるまで、最長で24時間かかることがあります。すぐに結果が変わらなくても、翌日の結果を確かめてください。
AIの要約を是正に役立てる
カスタムテストが失敗したときは、AIの要約(AI summaries)を使うと、失敗した理由を個々のリソースごとに平易な文章で確かめられます。生の証跡を一つずつ読む手間を減らせます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | カスタムテストだけ。Drataが用意するテストでは使えない |
| プラン | 一部のプランで使える。ご契約のプランで使えるかどうかは、正規販売代理店(デジタルアクセルズ)にご相談ください |
| 有効にする人 | Adminロールのユーザーだけが、AIの機能を有効にしたり無効にしたりできる |
AIの機能を有効にする
Settingsを開き、ConfigurationのAI settingsを選びます。- AIの機能を有効にして、変更を保存します。
無効にすると、作成済みのAIの要約は表示されなくなり、新しい要約も作られません。
要約を作る
Compliance→Monitoringで、失敗したカスタムテストを開きます。- テストの詳細の画面の
Latest resultの欄で、Generate summaryを選びます。
失敗したカスタムテストのLatest resultの欄。Summary of test failuresのGenerate summaryで、失敗の要約を作る
DrataのAIが、テストのロジックと、全てのアカウントで失敗したリソースを分析して説明を作ります。失敗したリソースが多いと、時間がかかることがあります。要約ができると、失敗の説明を入れたCSVファイルがダウンロードされます。CSVファイルには、提供元の名前、アカウントの別名かID、リソースの名前、リソースのID、AIが作った要約が入っています。エンジニアやセキュリティーのチームへの共有、是正の作業の追跡、監査人との話し合いの材料に使えます。
要約を作る前に、失敗の範囲を確かめておくこともできます。テストの詳細の画面のHistoryタブで、提供元の名前、アカウントの別名かID、テストの状態を確かめ、失敗したイベントを選ぶと、生のJSONのデータなどを確かめられます。
【注意】 AIの要約は是正を助けるためのもので、判断の根拠そのものではありません。全ての場面で全ての詳細を拾えるとは限らないため、セキュリティーやコンプライアンスの判断に使う前に、必ず内容を確かめてください。AIを使うかどうかにかかわらず、テストの通常のデータと証跡は全て残ります。