多くのフレームワークでは、社員がポリシーを読んで同意したことを、入社時と定期的に示す必要があります。Drataでは、ポリシーごとに同意を求める要員を決め、社員はMy Drataで同意し、同意の状況はモニタリングテストで自動で確かめられます。このページでは、ポリシーを社員に割り当てて同意を集める方法として、グループ単位の割り当て、My Drataでの同意の操作、未同意の社員の把握と催促、新しい版を公開したときの再同意を説明します。
同意を求める要員を決める
ポリシーごとに、同意を求める要員(Applicable personnel)を次の3つから選びます。ポリシーを作るときに選び、後からも変えられます。
| 選択肢 | 同意を求める要員 | モニタリングテストへの影響 |
|---|---|---|
All personnel | 全ての従業員と業務委託者。既存のDrataのポリシーの既定 | 対象の要員が1人でも同意していないと、テストが失敗する |
Specific groups | 選んだIDプロバイダーのグループのメンバーだけ | テストは割り当てたグループのメンバーだけを評価する |
Policy doesn't apply to personnel | 誰にも求めない。保管と管理だけが必要なポリシー向け | 同意をもとにしたテストがあると、失敗する |
ポリシーの作成の画面。全ての要員、特定のグループ、要員に適用しないの3つから選び、特定のグループでは対象のグループを選ぶ
【注意】
Policy doesn't apply to personnelを選ぶと、そのポリシーに同意をもとにしたモニタリングテストがある場合、次の夜間の自動実行(Autopilot)の後にテストが失敗します。設定を変えた後に、関係するテストを無効にしてください。ポリシーオーナー以外の人がこの設定を選ぶと、ポリシーオーナーに通知が届きます。
既存のポリシーの割り当てを変える
同意を求める要員を変えられるのは、Admin、Information Security Lead、Workspace Manager、Policy Managerのロールのユーザーです(読み取り専用の権限が有効な場合を除く)。
Governance→Policiesを開き、ポリシーを開きます。OverviewタブのDetailsの欄でEditを選びます。Applicable personnelの選択肢を変えます。- 変更を保存します。
今の割り当ては、OverviewタブのAssigned toの欄で確かめられます。
グループ単位で割り当てる
全ての社員に全てのポリシーへの同意を求める代わりに、IDプロバイダーのグループごとにポリシーを割り当てると、不要な同意を減らせます。
使える条件
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| IDプロバイダー | Google Workspace、Microsoft 365、Oktaのどれかと連携していること。Google Workspaceと既に連携している場合は、グループ(Google Groups)と組織部門(Google Organizational Units)を読み取る2つの権限の範囲が有効になっている必要がある |
| グループ | IDプロバイダーで作り、管理するもの。人事システムのグループや、Drataでのグループの作成には対応していない |
| 複数のドメイン | 複数のドメインへの対応を有効にしていない場合、同期されるのは主なドメインのグループだけ |
IDプロバイダーとの連携は、IDプロバイダーとの連携で説明しています。
グループの同期
Drataは、IDプロバイダーからグループとそのメンバーを取り込みます。
- グループとメンバーの変更は、夜間の自動実行(Autopilot)の後、1日1回同期される
- 新しいグループは、次の同期の後に自動で表示される
- IDプロバイダーで削除したグループは、Drataからも削除され、ポリシーへの割り当てから外れる
- IDプロバイダーとの連携が切れても、つながり直すまで、既存のグループと割り当てはそのまま残る
グループが取り込まれているかは、PersonnelページのGroupsの絞り込みで確かめます。絞り込みが表示されない場合は、グループが同期されていないか、IDプロバイダーにグループがありません。
メンバーが変わったとき
| 変化 | 動き |
|---|---|
| グループにメンバーが加わった | 次の同期の後に、ポリシーが割り当てられる。加わったメンバーに自動で知らせる設定もできる |
| グループからメンバーが外れた | そのポリシーへの同意を求められなくなる |
| 割り当てたグループのメンバーが全員いなくなった | ポリシーオーナーに通知が届く |
どのポリシーを誰に割り当てるか
ヘルプセンターの記事「Policy Acknowledge Grouping」では、Drataのテンプレートごとに、同意を求める要員の推奨を示しています。例えば次の通りです。
| 推奨される対象 | ポリシーの例 |
|---|---|
| 全員 | Acceptable Use Policy、Code of Conduct、Data Classification Policy、Data Protection Policy、Information Security Policy、Password Policy、Physical Security Policy |
| エンジニアリング、IT、セキュリティー | Asset Management Policy、Backup Policy、Change Management Policy、Encryption Policy、System Access Control Policy、Vulnerability Management Policy |
| 経営層とエンジニアリング、IT、セキュリティー | Business Continuity Policy、Disaster Recovery Plan、Incident Response Plan |
| 担当者だけ | Risk Assessment Policy(経営層とリスクアセスメントの担当者)、Vendor Management Policy(ベンダーの管理の担当者) |
| 求めない | Information Security Management System (ISMS) Plan |
ただし、全ての社員に全てのポリシーへの同意を求めることを好む組織や、それをベストプラクティスと考える組織も多くあります。何が必要かは最終的に監査人が判断するため、グループで分ける場合は、監査人とも確認してください。
My Drataで同意する
社員は、My Drataで自分に割り当てられたポリシーを読み、同意します。
- 画面右上の自分の名前を選び、
My Drataを選びます。My Drataだけを使える社員は、サインインするとそのままMy Drataが開きます。 Policy Reviewの欄を開き、同意するポリシーのViewを選びます。- ポリシーを読み、
Acknowledge Policyを選びます。 Nextを選んで、次のポリシーに進みます。
全てのポリシーに同意するまで、3と4を繰り返します。
My DrataのPolicy Reviewの欄。割り当てられたポリシーが並び、Viewを選んで内容を読み、同意する
ポリシーに注意書き(Disclaimer)を設定している場合は、社員が同意するときにMy Drataで表示されます。My Drataの使い方は、My Drataで社員が行うことで説明します。
特定のポリシーへのリンクを社員に伝える
社内のポータルなどから特定のポリシーにリンクする場合は、…/employee/policy/{policyId}で終わるURLを使います。My Drataで対象のポリシーを開き、ブラウザーのアドレスバーからURLをコピーすると簡単です。
Policiesページで開いたポリシーのURL(…/governance/policies/builder/{id}/policyなど)は共有しないでください。このURLはロールの権限が必要なため、ほとんどの社員にはエラーや空白のページが表示されます。
未同意の社員を把握して催促する
Monitoringページから探す
Compliance→Monitoringを開き、分類(Category)をPolicy、結果(Result)をFailedで絞り込みます。- 失敗したテストを開き、
Latest resultの欄で、失敗の原因が要員の同意の不足であることを確かめます。 Findingsタブを開くと、同意していない要員が並びます。Fix nowを選ぶと、対象の要員に絞り込んだPersonnelページが開きます。
グループで割り当てたポリシーでは、テストはそのポリシーの対象の要員だけを評価します。テストの結果の読み方は、テストの結果を読み解くで説明しています。
Personnelページで絞り込んで催促する
Personnelページでは、Complianceの絞り込みでPolicies non-compliantを選ぶと、ポリシーに同意していない要員に絞れます。雇用状態(従業員か業務委託者かなど)でさらに絞ると、催促する相手を正しく選べます。
催促のメールは、Personnelページで送ります。
- 一覧で、済んでいない作業がある要員を1人以上選び、
Send reminder emailを選ぶ - 要員の詳細の画面を開き、
Send reminder emailを選ぶ
催促のメールを送れるのは、必要な作業が済んでいない要員だけです。
同意の記録を書き出す
Personnelページからは、各要員がどのポリシーに同意したかを示す報告(Policy Acknowledgement)と、要員のコンプライアンスの状況の全体(Compliance Overview)を書き出せます。監査への提出や、社内での状況の報告に使えます。
同意の猶予
新しく入社した要員が、入社直後からテストを失敗させないように、Information Security PolicyのSLAで同意の猶予を設定できます。ここで設定した猶予は、要員に割り当てる全ての公開済みのポリシーの同意に使われます。設定の仕方は、ポリシーテンプレートを自社の規程に合わせるで説明しています。
Drataの外で集めた同意を取り込む
ほかのツールや紙で集めた同意の記録は、一括インポートで取り込めます。Governance → PoliciesのImport policy acknowledgmentsか、Personnelページの…からBulk import → Policy acknowledgmentsで始めます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 取り込む列 | User Email、Policy Name、Acknowledgment Date(YYYY-MM-DDの形式)の3つ。全て必須 |
| 対象のポリシー | 有効で、公開済みの版が同意を求める設定になっているもの |
| 対象の要員 | Drataに要員の記録があり、ポリシーの割り当ての対象に含まれる人 |
| 既に同意がある場合 | 警告が表示されるが取り込める。既存の同意の日付が上書きされる |
| 取り込みの後 | 新しい同意が1件でもあれば、従業員と業務委託者のポリシーへの同意を確かめるテスト(Test 38、Test 190)が再実行される |
一括インポートを使えるのは、既定ではAdmin、Policy Manager、Information Security Leadなどのロールのユーザーです。乗り換えのときのデータの取り込みは、他のツールからDrataへの乗り換えで説明しています。
新しい版を公開したときの再同意
ポリシーを直して新しい版を公開したときに、もう一度同意を求めるかは、変更の種類で決まります。
| 公開の仕方 | 再同意 |
|---|---|
| 重要な変更(Material changes)で新しい版を公開した | 必要。公開するとすぐに、対象の社員のMy Drataで新しい版が同意待ちになり、社員に知らせが届く |
| 軽微な変更(Non-material changes)で新しい版を公開した | 既定では求めない。公開のときに求めるかを選べる |
内容を変えずに更新した(Renew without updates) | 更新のときに求めるかを選ぶ。求めない場合は、以前の版に同意した要員は同意済みとして扱われる |
【運用のポイント】 ヘルプセンターでは、大きな変更がなくても、社員に毎年ポリシーへの同意を求めることを勧めています。毎年の同意が必要ないと考える場合は、監査で問題にならないよう、監査人に確認してください。毎年の同意の進め方は、ポリシーの見直しと版の管理で説明します。