Mac版の1Passwordには、形式の違う2つのインストーラーがあります。どちらを選ぶかで、更新を誰が担うかと、MDMで固定できる設定の範囲が決まります。選んだ後で入れ替えるのは手間がかかるため、最初に方針を決めてから配ります。このページでは、2つのインストーラーの違い、組織に合った選び方、MDMへの登録の手順、更新の追い方、配布の後に確かめること、Safariと設定の配布との関係を説明します。
2つのインストーラーの違い
配布用のインストーラーは、zipに入った1Password.appと、パッケージ形式の1Password.pkgの2つです。
| 観点 | 1Password.app(zip) | 1Password.pkg |
|---|---|---|
| 更新 | アプリが自分で更新する | 組織が新しい版を配り直す |
| MDMで固定できる更新の設定 | 自動更新とリリースの系統を固定できる | 使えない |
| インストーラーの差し替え | 少なくとも6カ月ごと | 少なくとも毎月 |
インストーラーの差し替えは、新しく配る端末に古い版が入らないようにするための作業です。1Password.appでも、手元のインストーラーが古いままだと、新しい社員の端末には古い版が入ってから更新されることになります。
組織に合った選び方
多くの組織には1Password.appが向いています。1Password.pkgは、アプリの版を組織で厳密に管理する体制がある場合に選びます。
自動更新に任せる組織
1Password.appを選びます。アプリは週に1回更新を確かめ、ロックされているときに自分で更新します。1Password側のリリースチャンネルで本番版だけに絞れば、自動更新を強制できます。この設定はMDMで配った更新の設定より優先されます。仕組みはアプリのバージョンの強制で扱います。
版を組織で管理する組織
1Password.pkgを選びます。アプリは自分では更新しないため、新しい版が出るたびに組織が配り直します。少なくとも毎月の差し替えが求められるので、担当者と手順を決めておける組織だけが選びます。配り直しが止まると、古いアプリが社内に残り続けます。
仮想デスクトップに配る組織
仮想デスクトップに配る場合は、インストーラーの選択に加えて、セッションをまたいでデータを残す準備が要ります。考え方はVDI環境でのデプロイで扱います。
MDMに登録する
インストーラーをMDMに登録し、配布の対象に割り当てます。
- 選んだインストーラーを1Passwordのダウンロードのページから入手します。
- MDMにアプリとして登録します。バンドルIDを求められたら
com.1password.1password、グループIDも求められたら2BUA8C4S2C.com.1passwordを入れます。 - 入れ先を
/Applicationsフォルダーにします。ユーザーの~/Applicationsフォルダーに入れると、アプリが正しく動きません。 - パイロットの端末に割り当て、次の節の確認を済ませてから全社に広げます。
【注意】 1Password 7以前が入っている端末には、1Password 8を配る前に消しておくよう社員に依頼します。MDMで配る設定は1Password 7以前には効かず、古いアプリで保存した変更はほかの端末に同期されません。
更新を追う
新しい版の情報は、<a href="https://releases.1password.com/mac/" target="_blank">1PasswordのMac版のリリースのページ</a>で確かめます。<a href="https://releases.1password.com/mac/index.xml" target="_blank">RSSのフィード</a>を購読しておくと、担当者が見に行かなくても知らせが届きます。
1Password.appを選んだ組織は、半年に1回、MDMに登録したインストーラーを新しい版に差し替えます。1Password.pkgを選んだ組織は、少なくとも毎月、新しい版を登録して配り直します。
1Password側の1Passwordアップデートで古いアプリからのサインインを止める場合は、配り直しが遅れた端末も止まります。配り直しの周期と、止める基準の関係を先に決めておきます。
配布の後に確かめること
パイロットの端末で、次の3点を確かめます。
/Applicationsフォルダーに1Passwordが入り、起動できること- 社員が組織のアカウントにサインインできること
- MDMで設定も配っている場合は、アプリの設定のうち固定したものが変更できない状態になっていること
全社に広げた後は、レポートのデバイスレポートで、アプリの版がそろっているかを確かめます。レポートの読み方はサインイン試行と端末のレポートで扱います。
Safariと設定の配布
アプリを配っても、Safariで使う拡張機能は入りません。Safari用の1PasswordはApp Storeの別のアプリで、MDMで管理対象のアプリとして配ります。手順はブラウザー拡張機能のデプロイで扱います。
ロックの時間や保存先の保管庫のような設定は、構成プロファイルで固定できます。キーの一覧と構成プロファイルの作り方はMDMによる設定の配布で扱います。