インサイトから送れるメールは4種類あります。いずれも文面が決まっていて編集できず、差出人は1Passwordのアドレス、本文は英語です。送る前提を決めないまま画面のボタンを押すと、受け取った人からの問い合わせが情報システム部門に集中します。特に紛らわしいのが、漏洩に含まれていたメールアドレスの持ち主に送る通知で、届くのは漏洩の知らせではなく1Passwordへの招待です。このページでは、4種類の通知が実際に何を伝えるか、送る前に決めること、日本語環境での組み立て方を説明します。画面の読み方はインサイトの使い方で扱います。
送れる通知と送れる人
送れるのは所有者グループとセキュリティグループのメンバーです。画面を開ける人と送れる人は同じなので、閲覧だけを任せることはできません。
| 通知 | 宛先 | 送り方 | 対象者を選べるか |
|---|---|---|---|
| 情報漏洩(参加者) | 漏洩に含まれていたチームメンバー | 画面の操作で一括 | 選べない |
| 情報漏洩(未参加) | 自社ドメインで漏洩に含まれていたアドレス | 画面の操作で一括 | 選べない |
| 開発者シークレット | 端末に平文のシークレットがある人 | 文面をコピーして自分のメールで送る | 自分で選ぶ |
| チーム利用状況 | 使っていない人 | 対象者を選んで送信 | 選べる |
差出人は1Passwordの送信専用のアドレスで、返信しても誰にも届きません。受け取った人が確認したいときの連絡先を、別途社内で案内しておく必要があります。
情報漏洩をチームメンバーに知らせる
漏洩の詳細画面の下部に、対象者全員に通知を送る操作があります。パスワードの変更とWatchtowerでの点検を促す内容が、該当者に届きます。

対象者を選ぶ手段はありません。段階的に送ったり、部門を限って送ったりはできないということです。取り消しもできません。対象が数十人を超える組織では、押した瞬間に問い合わせが立ち上がる前提で準備してください。
【注意】 漏洩の一覧は外部のデータベースに登録された過去の事案も含みます。何年も前の事案が最新の通知として届くことがあり、受け取った人には「今なにか起きた」と読めます。送る前に、対象になっている漏洩の一覧を自分で確認し、社内向けの説明を用意してください。
未参加のメールアドレスへの通知は招待になる
自社ドメインのメールアドレスのうち、1Passwordに参加していない人が漏洩に含まれていた場合、その一覧から全員に送る操作ができます。

届くのは、組織への参加を勧める招待のメールです。漏洩には触れていません。

漏洩の事実を本人に知らせたいのであれば、この操作では伝わりません。自社のメールで別途連絡することになります。この操作の目的は、リスクのある人を1Passwordに取り込むことであって、注意喚起ではない、と理解しておいてください。
【注意】 一覧には、退職者のアドレスや、部署で共有しているアドレスが混ざります。招待に応じた人はチームメンバーとして参加するため、人数で課金される契約では費用に直結します。全員に送る前に、一覧をCSVに書き出して対象を確認してください。招待の運用は招待と確認の流れで扱います。
開発者シークレットの通知は手作業で送る
この通知だけは自動送信の仕組みがありません。レポートで該当のシークレットを開き、該当者ごとに文面を確認してコピーし、自分のメールソフトから送ります。文面には、シークレットの名前、置かれている端末、ファイルのパス、推奨される対処が入ります。
手作業なので、件数が多いと現実的ではありません。数十件を超える場合は、個別に送るのではなく、部門の窓口に一覧を渡し、そこから各自に伝えてもらう形に切り替えてください。是正の進め方は開発者のシークレットを見つけて是正するで扱います。
【注意】 文面には端末名とファイルのパスが入ります。そのまま共有のチャンネルに貼ると、平文のシークレットがどこにあるかを広く知らせることになります。宛先は本人だけにしてください。
チーム利用状況のリマインダー
3つの観点それぞれの詳細画面から送ります。4種類のうち、対象者を選べるのはこれだけです。

届く文面は、個人の情報を1Passwordに保存するよう促す内容です。業務での使い方の案内ではありません。従業員保管庫を旧来の呼び方で書いている部分も残っています。

社内では業務のクレデンシャルを共有保管庫に置く設計を案内しているのに、このメールは個人の保存を勧める、という食い違いが起きます。送るなら、社内の案内と並べて読んでも矛盾しない場面に限ってください。定着の測り方は利用状況と定着のレポートで扱います。
日本語環境での組み立て方
文面が英語で、編集もできない以上、メールそのものを説明の主役にはできません。日本語の説明を先に出し、このメールは補助として使います。
日本語で先に予告する
送る前日までに、社内のメールかチャットで日本語の案内を出します。何のメールが、いつ、誰に届くのかと、届いた人が取る行動を書きます。予告があると、届いたメールがフィッシングと疑われずに済みます。差出人のアドレスも予告に書いておいてください。
送信の窓口と時期を1つに決める
インサイトを開ける人が複数いると、別々の判断で送信が重なります。送信できるのは所有者とセキュリティグループのメンバーなので、その中で送信の担当を1人決め、ほかの人は送らない運用にします。時期も、月次の点検のタイミングに寄せると社内の説明がしやすくなります。
問い合わせの受け皿を用意する
届いた人からの問い合わせは、英語のメールの意味を尋ねるものが中心になります。想定問答を先に作り、ヘルプデスクに渡しておいてください。準備の進め方は社内問い合わせへの備えで扱います。