Digital Accels

日々の運用 / 人の異動への対応

入社時の手順

1Passwordで新しく入る人を迎える手順を説明します。入社日までに決めておく所属グループと確認の担当、自動プロビジョニング環境と手動で招待する環境で変わる段取り、招待メールの期限とサインアップリンクの前提、ゲストとチームメンバーの使い分け、初日に渡す案内、1週間後に見る定着の確認、招待が届かないときやセットアップが止まるときの対処について解説します。

目次

入社日に1Passwordが使える状態になっているかどうかで、その人のツールへの接し方が決まります。初日に案内がなく、数日たってから招待が届くと、後回しにしていいものとして扱われます。管理者の作業そのものは多くありませんが、自動プロビジョニングを使っているかどうかで前半の流れが変わり、業務委託を迎える場合はさらに分かれます。このページでは、入社日までに決めておくこと、環境ごとの段取り、ゲストで迎えるかどうかの判断、初日の案内と最初の1週間、つまずきやすい型を説明します。招待の画面の操作は招待と確認の流れで扱います。

入社日までに決めておくこと

入社の連絡を受けてから考えると間に合いません。次の3つは個々の入社と切り離して、先に決めておきます。

所属するグループ

渡すアクセス権は、グループで決まる形にしておきます。配属先からグループが一意に決まるなら、入社のたびに判断することがなくなります。保管庫を1つずつ足す運用にすると、誰に何を渡したかが担当者の記憶にしか残りません。異動と退職の作業がそのぶん重くなります。グループの切り方はカスタムグループの設計、保管庫側の設定は保管庫の権限モデルで扱います。

確認する担当

招待を受けた人は、誰かが確認するまで共有保管庫を使えません。確認を促すメールは人を招待/削除のパーミッションを持つグループのメンバーに届きます。担当が1人だと、その人の不在がそのまま新入社員の待ち時間になります。2人以上にしてください。

初日に渡す情報

サインインアドレス、アプリの入手先、社内の案内ページの3つです。入社のたびに文面を書くと抜けが出るので、定型文を1本作って人事の初日案内に組み込みます。案内の作り方はユーザー教育の進め方で扱います。

自動プロビジョニング環境の段取り

IDプロバイダー側で1Passwordを割り当てると、本人に招待のメールが届きます。本人がサインアップを済ませれば確認まで自動で進み、使える状態になったことを知らせるメールがもう一通届きます。管理者が招待の画面で操作することはありません。確認までの時間は構成で違い、自動プロビジョニングでは本人が招待を受け入れた時点、SCIM Bridgeでは5分ほどが目安です。

割り当てるタイミングは、入社日の前日を目安にします。1Password Businessは本人が招待を受け入れた日から日割りで請求されるため、早く割り当てるほど早く費用が発生します。逆に当日の朝に割り当てると、使えるようになるまでの時間が初日の中に入ります。

割り当ての前に、同じメールアドレスのユーザーがアカウントにいないかを確かめます。既にいる場合、招待は送られず、通知も出ません。IDプロバイダー側では割り当てが完了したように見えるので、初日まで気付けません。

【注意】 対象のグループから外れてどのグループにも所属しない状態になると、そのアカウントは一時停止されます。入社時に1つのグループだけを割り当てる設計にしていると、後の異動で必ずこの状態を通ります。全員が入るグループを別に用意して、常にどこかに所属する形にしてください。異動のときの進め方は異動時の手順で扱います。

手動で招待する環境の段取り

招待の方法は3つあります。メールアドレスを入力して送る方法、サインアップリンクを配る方法、Slackアプリから送る方法です。1人ずつ入るなら1つ目、まとめて入る時期なら2つ目が向きます。

メールの招待は5日で期限切れになります。入社日の1週間前に送ると、初日には切れています。再送はできますが、受信箱に招待が2通並び、本人はどちらを開けばいいのか分かりません。送るのは前日で足ります。

サインアップリンクを使う場合は、許可ドメインの設定が前提です。リンクは失効させない限り有効なままなので、配った範囲を把握しておく必要があります。設定はドメインの検証とアカウント作成の制御で扱います。

本人がサインアップを終えたら、確認の操作をします。ここを飛ばすと、本人には従業員保管庫だけが見えて共有保管庫は現れません。「何も入っていない」という初日の問い合わせは、ほとんどがこれです。

ゲストで迎えるかどうか

外部の人に渡すのが保管庫1つで足りるなら、ゲストで迎えます。ゲストは従業員保管庫を持たず、同時にアクセスできる共有保管庫は1つだけです。1Password Businessの契約には20人分のゲストが含まれ、それを超えると追加の費用がかかります。

2つ以上の保管庫が要る場合と、社内の人と同じ頻度で使う場合は、チームメンバーとして迎えます。ゲストで始めて後からチームメンバーに切り替えることもできますが、切り替えると従業員保管庫ができ、請求も1人分になります。最初に決めておく方が説明の手間が少なくて済みます。

迎える相手迎え方
短期のプロジェクトで、渡す保管庫が1つゲスト
常駐する業務委託で、複数の保管庫を使うチームメンバー
取引先の担当者に1件だけ渡す共有リンク

ゲストの招待と削除の操作はゲストアカウントの扱い、共有リンクの使い方はアイテムの共有と共有リンクの統制で扱います。

初日の案内と最初の1週間

初日に伝えるのは、サインインアドレス、アプリとブラウザー拡張機能の入れ方、従業員保管庫の位置付けの3つです。手順の細部は本人向けのページに任せて、案内では行き先だけを示します。セットアップは初回セットアップとサインインで扱います。

Unlock with SSOを使っている場合、本人がアカウントパスワードを作る手順はなくなり、IDプロバイダーでのサインインに変わります。案内の文面を分けておかないと、存在しない手順を探させることになります。

1週間後に人の一覧を開き、ステータスがアクティブになっているかを見ます。個別に確かめるときは、その人の詳細に出る前回のアクセスが手掛かりになります。組織全体の定着はアダプションレポートで追えます。読み方は利用状況と定着のレポートで扱います。

【注意】 個人で1Passwordを使っていた人には、業務のアカウントと個人のアカウントが別物であることを初日に伝えてください。従業員保管庫は会社のアカウントの一部で、退職時にアカウントを削除すると中のアイテムは復元できません。個人のものを入れたまま退職日を迎えると、本人も会社も取り出せなくなります。1Password Businessには無償の1Password Familiesが付くので、個人のものはそちらへ寄せる案内にします。使い分けは個人アカウントとの使い分けで扱います。

つまずきやすい3つの型

問い合わせの内容はおおむね次の3つに収まります。あらかじめ想定しておくと、一次対応を情報システム部門以外にも任せられます。

招待のメールが届かない

招待の宛先は、実際に受信できるメールアドレスである必要があります。共有のメールボックスや転送専用のアドレスでは受け取れません。5日の期限切れ、迷惑メールへの振り分け、許可ドメインの設定漏れも同じ症状になります。届いていないという連絡を受けたら、まず期限とアドレスの2点を確かめます。

確認が済まないまま止まる

本人はサインアップを終えていて、管理者の確認だけが残っている状態です。本人の画面には共有保管庫が現れないため、設定を間違えたと思われがちです。確認できる人を複数にしておくと、この待ち時間はほぼなくなります。

使える状態なのに使われない

初日に開いた画面が空だと、その後は開かれなくなります。配属先の共有保管庫に、初日の業務で使うアイテムが最低1件は入っている状態にしてください。グループに入れただけで中身がない保管庫は、使わない理由になります。

1Password導入のご相談、デモ・お見積りのご依頼は、
お気軽にデジタルアクセルズまでお問い合わせください。

この1Passwordガイド記事は、2026年8月現在の情報をもとにデジタルアクセルズが正規販売代理店として独自に作成したものであり、日本語環境での実際の動作は異なる場合があります。最新の製品マニュアルとしては、1Passwordドキュメンテーションサイトもご覧ください。