Digital Accels

Enterprise Password Managerの導入設計 / ユーザー管理方式の選択

IDプロバイダー別の対応状況

1PasswordでIDプロバイダーごとの対応状況を確かめる方法を説明します。プロビジョニングとUnlock with SSOという2つの統合の違い、Microsoft Entra ID、Okta、Google Workspaceなど10種類の対応状況の一覧、設定の方式の3つの違い、一覧にないIDプロバイダーで確かめる3つの条件、両方の統合を使うときに合わせることについて解説します。

目次

IDプロバイダーと1Passwordをつなぐ統合は2種類あります。人とグループを管理するプロビジョニングと、IDプロバイダーでサインインさせるUnlock with SSOです。2つは別の仕組みで、対応しているIDプロバイダーの範囲も違います。同じIDプロバイダーで両方を使えるとは限らず、両方を使う場合もIDプロバイダー側にアプリを2つ作ります。このページでは、2つの統合の違い、IDプロバイダーごとの対応状況、設定の方式の違い、一覧にないIDプロバイダーを使っている場合の確かめ方を説明します。どの方式を選ぶかは手動、自動プロビジョニング、SCIM Bridgeの比較で扱います。

2つの統合は別のもの

観点プロビジョニングUnlock with SSO
目的人の追加と一時停止、グループの同期サインインとロックの解除
使う仕組みSCIMOpenID Connect(OIDC)
1Password側の設定場所サイドバーの統合サイドバーのポリシーのシングルサインオン(SSO)
IDプロバイダー側のアプリプロビジョニング用に1つサインイン用に1つ

どちらも、1つのアカウントに接続できるIDプロバイダーは1つです。プロビジョニングだけ、SSOだけ、という使い方もできます。

対応状況の一覧

IDプロバイダープロビジョニングUnlock with SSO
Microsoft Entra ID自動プロビジョニング対応(専用の手順)
Okta自動プロビジョニング対応(専用の手順)
JumpCloud自動プロビジョニング対応(専用の手順)
OneLogin自動プロビジョニング対応(汎用のOIDCの手順)
Google Workspace自動プロビジョニング対応(専用の手順)
RipplingSCIM Bridge(Rippling側でのホストも可)専用の手順なし
Auth0方式なし対応(専用の手順)
Duo方式なし対応(汎用のOIDCの手順)
Ping Identity方式なし対応(汎用のOIDCの手順)
その他のOIDC準拠のIDプロバイダー方式なし汎用のOIDCの手順で設定できる場合がある

プロビジョニングの「方式なし」は、IDプロバイダーと直接つなぐ方法が用意されていないという意味です。この場合、人の管理は手動で行います。

SCIM Bridgeは将来廃止される予定です。Entra ID、Okta、JumpCloud、OneLogin、Google Workspaceは、SCIM Bridgeではなく自動プロビジョニングで接続します。SCIM Bridgeが必要なのはRipplingだけです。

設定の方式の違い

Unlock with SSOは、IDプロバイダーによって設定のしかたが3通りに分かれます。

Microsoft Entra IDの場合

Entra IDだけは、機密クライアントとしてアプリを登録します。条件付きアクセスポリシーを適用できるのはこのためです。オンプレミスのADFSを使っている組織は、ADFSを直接つなぐことはできず、Entra ID経由で接続します。手順はMicrosoft Entra IDでの設定で扱います。

専用の手順がある公開クライアントの場合

Okta、JumpCloud、Google Workspace、Auth0は、公開クライアントとしてアプリを登録します。認可コードフローとPKCEを使う形です。IDプロバイダーごとに入力する値と画面が違うため、1Password側でIDプロバイダーを選んでから進めます。OktaはOktaでの設定、ほかはその他のIDプロバイダーでの設定で扱います。

汎用のOIDCの手順で設定する場合

OneLogin、Duo、Ping Identityと、一覧にないIDプロバイダーは、汎用の手順で設定します。IDプロバイダー側でOIDCのアプリを作り、1Password側で表示されるリダイレクトURIを登録します。sub、name、emailの3つのクレームを返す必要があり、emailは1Passwordに登録したメールアドレスと一致しなければなりません。

一覧にないIDプロバイダーを使っている場合

国内のIDプロバイダーを含め、一覧にない製品を使っている場合は、次の3点をIDプロバイダーの提供元に確かめます。

  1. OpenID Connectに準拠していること
  2. 認可コードフローとPKCEを使う公開クライアントとしてアプリを登録できること
  3. sub、name、emailのクレームを返せること。openid、email、profileのスコープを解釈できること

3点とも満たせば、Unlock with SSOを使える見込みがあります。SAMLだけに対応している製品は使えません。プロビジョニングは、一覧の6つ以外のIDプロバイダーでは使えないため、手動で管理します。

両方を使うときに合わせること

プロビジョニングとUnlock with SSOを同じIDプロバイダーで使う場合は、2つのアプリの間でメールアドレスの属性をそろえます。プロビジョニングで1Passwordに送るアドレスと、OIDCのemailクレームで返すアドレスが違うと、SSOでサインインできません。

プロビジョニングで取り込んだグループは、SSOを使う人の範囲の指定にも使えます。特定のグループだけにSSOを使わせる場合、新しく参加する人は参加する前にそのグループに入っている必要があります。これを実現できるのはプロビジョニングだけです。

ゲストは、SSOを使う範囲に含めるかどうかを選べます。社外のゲストは会社のIDプロバイダーにアカウントを持たないことが多いので、範囲から外すのが一般的です。範囲の決め方は導入前の確認とロールアウト設計で扱います。

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この1Passwordガイド記事は、2026年8月現在の情報をもとにデジタルアクセルズが正規販売代理店として独自に作成したものであり、日本語環境での実際の動作は異なる場合があります。最新の製品マニュアルとしては、1Passwordドキュメンテーションサイトもご覧ください。