スイッチ、ルーター、無線アクセスポイントなどのネットワーク機器を監視します。Agentを導入できない機器を管理対象に含めるための機能です。
Agentによる管理との違い
ネットワーク機器には常駐プログラムを入れられません。代わりにSNMPという仕組みを使って情報を取得します。
| Agentによる管理 | ネットワーク機器管理 | |
|---|---|---|
| 情報の取得 | Agentが収集して送信する | 定期的に問い合わせて取得する |
| 取得できる情報 | 幅広い | 機器が公開している項目のみ |
| 操作 | スクリプト実行、リモート操作 | 基本的に監視のみ |
| 導入 | インストールが必要 | 機器側でSNMPを有効にする |
操作はできず、監視が中心になります。「機器の状態を把握して、異常に気付く」ことが目的です。
管理できる機器
SNMPに対応していれば、多くの機器が対象になります。
| 機器 | 監視する内容の例 |
|---|---|
| スイッチ | ポートの状態、トラフィック量、機器の稼働 |
| ルーター | 回線の状態、トラフィック、CPU使用率 |
| 無線アクセスポイント | 接続台数、電波状態、稼働 |
| UPS | バッテリー残量、入力電源の状態 |
| NAS | ディスクの状態、容量、温度 |
| サーバーの管理ポート | ハードウェアの状態、温度、電源 |
最後の項目は見落とされがちです。サーバーの管理ポートを監視すると、OSが応答しなくなってもハードウェアの状態を確認できます。
必要な構成
管理基盤が直接機器へ問い合わせるのではありません。同じネットワーク内の管理対象デバイスが、代理で情報を収集します。
したがって次が必要です。
- 対象機器と同じネットワークに、Agentを導入したデバイスがあること
- そのデバイスが常時稼働していること
- 対象機器でSNMPが有効になっていること
- SNMPの認証情報が分かること
1番目と2番目はNetwork Discoveryと未管理デバイスの検出と同じ考え方です。拠点ごとに常時稼働のデバイスが必要になります。
事前に確認すること
導入前に、ネットワーク担当と次を確認してください。
| 確認項目 | 理由 |
|---|---|
| SNMPを有効にしていいか | セキュリティー方針による |
| 利用するSNMPのバージョン | 認証と暗号化の有無が変わる |
| 認証情報の取得 | コミュニティー名または認証情報 |
| 対象機器の一覧 | 何を監視するかの合意 |
| 問い合わせの頻度 | 機器への負荷 |
【注意】 SNMPを有効にすると、機器の情報を外部から取得できる状態になります。バージョンによっては認証や暗号化がありません。社内のセキュリティー方針を確認し、ネットワーク担当の合意を得てから設定してください。
導入の判断
全てのネットワーク機器を監視する必要はありません。優先順位を付けてください。
| 優先度 | 対象 |
|---|---|
| 高 | 止まると拠点全体が影響を受ける機器 |
| 中 | 一部の業務に影響する機器 |
| 低 | 代替手段がある機器 |
拠点の中核スイッチやルーターから始めるのが現実的です。全ポートを監視対象にすると、情報量が多すぎて重要な異常が埋もれます。
【運用のポイント】 ネットワーク機器の監視は、まず「稼働しているか」だけで始めてください。詳細な項目は、必要が生じてから追加します。最初から多くの項目を監視すると、正常な変動でアラートが出続けて誰も見なくなります。