NinjaOneを導入する前に確認しておくべき動作環境をまとめます。管理する側の環境と、管理される側のデバイスの両方を扱います。通信の許可設定はネットワーク要件と通信の許可設定で別途説明します。
管理コンソールの動作環境
NinjaOneはSaaSとして提供されるため、管理する側に必要なものはブラウザーだけです。
- サーバーの構築は不要
- 専用のクライアントソフトのインストールは不要
- 社内にデータベースを持つ必要もない
管理者はブラウザーで管理コンソールにアクセスし、そこから全ての操作を行います。出社していなくても、インターネットに接続できる環境であれば同じように操作できます。
対応ブラウザー
主要なブラウザーの最新版に対応しています。実務上は、次の点を押さえておけば問題ありません。
- 自動更新が有効になっている最新版を使う
- 社内標準ブラウザーが古いバージョンに固定されている場合は、事前に動作を確認する
- 拡張機能が多い環境では、表示崩れが起きた際に切り分け対象になる
【注意】 ブラウザーの対応バージョンは製品の更新にあわせて変わります。社内標準ブラウザーのバージョンを固定している場合は、導入前に公式ドキュメントで最新の対応状況を確認してください。
Agentの対応OS
管理対象のデバイスにはAgentを導入します。対応するOSは大きく3系統です。
Windows
クライアントOSとサーバーOSの両方に対応します。実務で確認すべきなのは次の点です。
- サポートが終了した古いOSは対象外になることがある
- Server Coreなどの最小構成では利用できる機能に制限が出る場合がある
- ドメイン参加の有無は問わない
macOS
比較的新しいバージョンに対応します。macOSはOSの世代交代が早く、権限まわりの仕様も変わりやすいため、導入前の確認が特に重要です。
インストール後にフルディスクアクセスなどの権限付与が必要になります。手順はmacOS Agentの導入で説明します。
Linux
主要なディストリビューションに対応しますが、WindowsやmacOSと比べると利用できる機能に制限があります。監視とインベントリー収集が中心で、リモート操作などは対象外になる場合があります。
導入前に、Linuxサーバーに何を求めるかを整理しておいてください。監視だけで十分なのか、パッチ適用まで必要なのかで判断が変わります。
仮想環境とARM系デバイスの扱い
仮想マシンにもAgentを導入できます。物理マシンと同じように管理対象になりますが、注意点が2つあります。
1つは、マスターイメージにAgentを含めたまま複製すると、複数のデバイスが同一のものとして扱われることです。テンプレートを作る際はAgentを削除してください。詳細は大規模展開で説明します。
もう1つは、仮想マシンのリソース監視です。ホスト側で割り当てが変動する構成では、しきい値の設計を物理マシンと分ける必要があります。
ARM系のデバイスについては、対応状況がアーキテクチャーごとに異なります。Surfaceなどの端末を管理対象に含める場合は、事前に確認してください。
デバイス側のリソース要件
Agentが消費するリソースはわずかです。通常の業務用PCやサーバーであれば、リソース不足が問題になることはほとんどありません。
ただし次のような環境では、事前に検証をおすすめします。
| 環境 | 確認したい点 |
|---|---|
| メモリーが少ない古い端末 | 常駐による体感速度への影響 |
| 仮想デスクトップ環境 | 集約率が高い場合の全体への影響 |
| 帯域が細い拠点 | インベントリー送信とパッチ配信の帯域消費 |
| 制御系や検査系の専用端末 | 常駐ソフトの追加が許容されるか |
導入前チェックリスト
契約前後に確認しておくと、後戻りを防げます。
| 確認項目 | 確認する相手 |
|---|---|
| 管理対象デバイスのOSと台数の内訳 | 情報システム部門 |
| サポート終了OSが含まれていないか | 情報システム部門 |
| 社内標準ブラウザーのバージョン | 情報システム部門 |
| 仮想環境の有無とテンプレートの運用方法 | インフラ担当 |
| 拠点ごとの回線帯域 | ネットワーク担当 |
| 常駐ソフト追加の可否(制御系端末がある場合) | 現場部門 |
対応バージョンの詳細な一覧は製品の更新にあわせて変わります。最新の情報は公式ドキュメントで確認してください。