メールからチケットを起票する設定と、返信に使うテンプレートを扱います。利用者にとって最も敷居が低い起票経路です。
メールからのチケット起票
指定したアドレス宛てのメールを、自動でチケットにできます。
利用者から見れば、これまでどおりメールを送るだけです。管理する側は、メールがチケットとして記録され、対応状況を追跡できるようになります。
| 起票時に決まる内容 | 元になる情報 |
|---|---|
| 件名 | メールの件名 |
| 内容 | メールの本文 |
| 依頼者 | 送信元アドレス |
| 起票経路 | メールとして記録される |
添付ファイルもチケットに紐づきます。エラー画面のスクリーンショットが添付されていれば、そのまま調査に使えます。
接続の設定
メールを受信するための接続を設定します。Microsoft 365など、利用しているメール環境に応じた設定が必要です。
設定前に次を確認してください。
- 受信専用のアドレスを用意できるか
- そのアドレスへの接続に必要な権限を取得できるか
- 既存のメール運用と競合しないか
3番目が重要です。既に人が読んでいるアドレスをチケット化の対象にすると、二重管理になります。新しいアドレスを用意するか、切り替え時期を明確にしてください。
【注意】 自動応答メールやメーリングリストの配信が受信アドレスに届くと、大量の不要なチケットが作られます。受信するメールの範囲を絞り、不要な送信元を除外する設定を検討してください。
送信元アドレスの設定
チケットからの返信をどのアドレスで送るかを設定します。
受信アドレスと送信アドレスを一致させてください。異なると、利用者が返信したときに別のアドレスへ届き、チケットに紐づきません。
送信されるメールの見た目はブランディングの設定に従います。差出人名と署名が設定されていないと、利用者にとって出所の分からないメールになります。設定はブランディングとSysTrayの設定を参照してください。
メールテンプレート
よく使う返信を定型化します。作成の手間が減り、内容の品質も安定します。
用意しておくと効果が大きいのは次の場面です。
| 場面 | テンプレートの内容 |
|---|---|
| 受付の通知 | 受け付けた旨と対応の見込み |
| 情報の追加依頼 | 調査に必要な情報の一覧 |
| 対応完了の連絡 | 実施内容と確認のお願い |
| 保留の連絡 | 待ち状態の理由と再開の見込み |
| よくある質問への回答 | 手順の案内 |
2番目が実務では効きます。「パソコンが動きません」という依頼に対して、確認すべき項目を毎回書くのは非効率です。テンプレート化しておけば、必要な情報を漏れなく聞けます。
プレースホルダーの活用
テンプレートには、チケットの情報を差し込めます。
| 差し込む情報の例 | 用途 |
|---|---|
| チケット番号 | 問い合わせの識別 |
| 依頼者名 | 宛名 |
| 件名 | 内容の確認 |
| 担当者名 | 誰が対応しているかの明示 |
| 対象デバイス名 | 対象の確認 |
宛名が差し込まれるだけでも、定型文の印象は変わります。
【運用のポイント】 テンプレートは丁寧すぎない程度に整えてください。過度に格式張った文面より、必要な情報が簡潔に書かれている方が利用者には親切です。特に「いつまでに」「次に何をすればいいか」を明示してください。
送受信の確認
設定したら必ずテストしてください。
| 確認項目 | 方法 |
|---|---|
| メールからチケットが作られるか | 自分から受信アドレスへ送る |
| 添付ファイルが取り込まれるか | 添付付きで送る |
| 返信が届くか | チケットから返信する |
| 返信への返答がチケットに紐づくか | 届いた返信にさらに返信する |
| 差出人と署名が正しいか | 受信したメールを確認する |
| 迷惑メールに振り分けられないか | 複数の受信環境で確認する |
4番目まで確認してください。往復が成立して初めて、メールでのやり取りとして機能します。
よくある失敗
| 症状 | 原因 |
|---|---|
| チケットが作られない | 接続設定、権限の不足 |
| 大量の不要なチケットが作られる | 自動応答やメーリングリストの受信 |
| 返信が利用者に届かない | 送信元アドレスの設定、迷惑メール判定 |
| 返信がチケットに紐づかない | 受信と送信のアドレスが不一致 |
| 文字化けする | 文字コードの設定 |
2番目は運用開始直後に起きやすい問題です。数日運用して、不要なチケットが作られていないかを確認してください。