複数の情報をまとめて、全体の状況を1つにまとめたレポートです。定期報告で最も使われる形式になります。
サマリーレポートの位置付け
個別のレポートは、1つの観点だけを扱います。サマリーレポートは複数の観点をまとめ、全体像を示します。
| レポートの種類 | 示すもの |
|---|---|
| 個別レポート | パッチの適用状況だけ、脆弱性の件数だけ |
| サマリーレポート | 管理状況の全体像 |
経営層や顧客への報告では、サマリーレポートが適しています。個別の数字を並べるより、全体の状況が1枚で分かるためです。
含まれる主な内容
対象期間の状況を、観点ごとにまとめます。
| 観点 | 示される内容 |
|---|---|
| デバイス | 管理台数、稼働状況、増減 |
| パッチ | 適用状況、未適用の件数 |
| セキュリティー | アンチウイルスの状態、脆弱性の状況 |
| バックアップ | 実行結果、成功率 |
| チケット | 対応件数、解決状況 |
契約しているモジュールによって、含まれる内容は変わります。
期間の指定と比較
集計する期間を指定します。報告のサイクルに合わせてください。
| 報告 | 期間 |
|---|---|
| 月次報告 | 前月1カ月 |
| 四半期報告 | 3カ月 |
| 年次報告 | 12カ月 |
同じ期間で継続して出力すると、推移が追えるようになります。毎回異なる期間で出力すると、比較ができません。
【運用のポイント】 報告の期間は最初に決めて固定してください。「今月は月初から月末まで、来月は15日締め」のように変えると、数字の比較が意味をなさなくなります。
経営層向けに使う場合
技術的な詳細ではなく、経営判断に必要な情報に絞ってください。
| 経営層が知りたいこと | 示す数字 |
|---|---|
| リスクは減っているか | 脆弱性の件数の推移 |
| 投資は効果を出しているか | 対応時間の削減、インシデントの件数 |
| 追加の投資は必要か | 保証切れ台数、更新が必要な機器 |
| 契約は守られているか | SLAの達成率 |
「パッチ適用率」という言葉は、経営層には意味が伝わらないことがあります。「更新が適用されていない端末が5台あり、これはサイバー攻撃を受けやすい状態です」と言い換えると伝わります。
顧客向けに使う場合
MSPでは、顧客への月次報告に使います。
含めるべき内容は次の通りです。
| 項目 | 示す意味 |
|---|---|
| 管理対象台数 | 契約範囲の確認 |
| 実施した作業 | 提供した価値の可視化 |
| パッチ適用の状況 | セキュリティー対策の実施 |
| 検知した問題と対応 | 未然に防いだリスク |
| 今後の推奨事項 | 追加提案の根拠 |
4番目が重要です。「何も問題が起きなかった」という報告は、価値が伝わりません。「これだけの異常を検知し、対応した結果として問題が起きていない」と示してください。
【注意】 顧客へ提出する前に、内容を必ず確認してください。他の顧客の情報が含まれていないか、社内向けの注記が残っていないかを確認します。対象のOrganizationで正しく絞り込まれているかを見てください。
数字の解釈を添える
サマリーレポートは数字の集まりです。そのまま渡しても、受け取った側は判断できません。
報告の際は、次を添えてください。
- 前回からの変化
- 変化の理由
- 対応が必要なもの
- 次回までに実施すること
例えば「デバイス数が10台増加」という数字には、「新入社員の入社に伴う増加」という説明が必要です。説明がないと、受け取った側は「なぜ増えたのか」を確認する手間が生じます。
定期化する
サマリーレポートは、毎回手動で作る必要はありません。自動配信の設定ができます。
設定方法はスケジュール配信と共有を参照してください。
ただし自動配信にしても、送る前の確認は必要です。数字に異常な変化があった場合、説明を添えないと不要な問い合わせを招きます。