特定のOrganizationに絞って状況を確認します。MSPでは顧客ごとの状況把握、社内利用では部署や拠点ごとの確認に使います。月次報告の材料もここから集めます。
Organizationダッシュボードの構成
全体ダッシュボードのOrganizationsウィジェットで、組織名をクリックすると開きます。

OverviewのOrganizationsウィジェットから、組織名をクリックして個別のダッシュボードへ移動する一覧には組織ごとのデバイス数が表示されるため、規模の把握もここでできます。検索欄で絞り込めるので、組織数が多い環境でも目的の組織をすぐ開けます。
左サイドナビゲーションのDevicesから絞り込んでも到達できます。
表示される内容は全体ダッシュボードと似ていますが、対象がその組織に限定されます。全体では埋もれてしまう小さな異常も、組織単位では目立つようになります。
上部のタブはOverview、Locations、Asset、Devices、Patchingなどに分かれます。Locationsには拠点数が併記されるため、規模がすぐ分かります。
Devicesタブを開くと、そのOrganizationのデバイスに関する操作がまとまっています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
Maintenance | メンテナンスモードの状況 |
Pending Automations | 実行待ちの自動処理 |
Alerts | 発生中のアラート |
Discovered | 探索で検出されたデバイス |
Agent Installers | インストーラーの管理 |
Threats | 検出された脅威 |
Approvals | 承認待ちのデバイス |
デバイスの健全性サマリー
その組織のデバイスが、状態別に何台あるかを示します。
| 状態 | 意味 |
|---|---|
| Healthy | 問題が検出されていない |
| 警告 | 対応が必要だが緊急ではない事象がある |
| エラー | 対応が必要な事象がある |
| Offline | 通信できていない |
見るべきなのは絶対数ではなく比率と推移です。100台中5台のエラーは許容範囲かもしれませんが、それが先週は1台だったなら傾向として問題があります。
【運用のポイント】 導入直後はエラーと警告が大量に出ます。これは異常ではなく、しきい値が実態に合っていないためです。1カ月ほど運用して、常に警告が出ている項目を洗い出し、しきい値を調整してください。調整の考え方はアラート設計のベストプラクティスで扱います。
未対応のアラート一覧
発生したアラートのうち、まだ対応されていないものが並びます。
確認するときは、次の観点で見てください。
- 同じデバイスから繰り返し出ているアラートはないか
- 同じ種類のアラートが複数デバイスから出ていないか
- 発生してから時間が経っているものはないか
1番目は、そのデバイス固有の問題か、しきい値が合っていないかのどちらかです。2番目は共通の原因がある可能性が高く、個別対応ではなく原因を1つ潰すべき状況です。
パッチ適用状況
その組織のパッチ適用率が表示されます。未適用のデバイス数と、適用されていない更新プログラムの件数が分かります。
月次報告で最も使われる数字です。ただし数字だけを報告しても意味が伝わりません。「適用率95%」ではなく「未適用の5台はいずれも長期休職者の端末で、出社時に適用予定」まで書くと、報告として機能します。
Locationごとの内訳
Organizationの下にLocationがある場合、拠点別の内訳を確認できます。
特定の拠点だけ問題が集中している場合、原因は拠点固有の環境にあることが多くなります。
| 症状 | 疑うべき原因 |
|---|---|
| 特定拠点だけOfflineが多い | その拠点のネットワーク、通信の許可設定 |
| 特定拠点だけパッチ適用率が低い | 回線帯域、再起動できない業務事情 |
| 特定拠点だけ警告が多い | その拠点に固有の機器構成、古い端末が集中 |
拠点固有のPolicyを当てる方法はOrganizationとLocationの設計・作成で説明しています。
月次報告への使い方
MSPでは、この画面の情報がそのまま顧客への報告材料になります。集めるべき数字は次の通りです。
| 項目 | 報告での使い方 |
|---|---|
| 管理対象台数 | 契約範囲の確認 |
| パッチ適用率 | セキュリティー対策の実施状況 |
| 検出された脆弱性の件数と対処状況 | リスクの推移 |
| 発生したアラートと対応件数 | 運用の実績 |
| バックアップの成功率 | 事業継続性の担保 |
定型のレポートとして自動配信することもできます。手順はスケジュール配信と共有で説明します。